2−b)自立から共生へ
自立とは、周りに起こる出来事を環境や他に転嫁するのでなく、全て自らの責任と捉え、また起こったことをその必要性と恩恵を鑑み、自らが主体者となり行動して行く事です。また、個人主義との最大の相違点も、権利や利益の主張する中にも、責任倫理を自らに課す事にあります。
その自立も、自然環境やモノである場合も含め「市民」としての個の自立と、他者への配慮、他をいたわる気持ちをベースとする必要があります。
自分が自分であること、それは自分以外が他であることを感じることです。自我が形成されるとき、自我は自らを浮き上がらせるために「明確な他」が必要となります。それこそが共生なのではないかと考えます。共生は秩序、ルール、規律、道徳、思想、あらゆる局面で自我とぶつかり、ぶつかることによって自分を確認します。他の中にある自分を知ることで共生の概念が生まれ、自分を自立させていきます。
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