設立趣意書
Prospectus
「乙訓」の地は、京都盆地のなかでも最も早くに稲作農耕を採り入れ、『記紀』の時代より永々たる歴史を歩み続ける土地であります。
我々の祖先は、この豊かな土地を背景に、高度で秀れた文化を脈々と継承してきました。 近代化の流れにあっても、田園農耕地帯からのコスモシティー への変貌も大きな歪みを残すことなく、 古きよき伝統と新しき改革を調和させながら存続、発展 してきたのであります。
しかしながら、時代の変革のテンポはめまぐるしく、 昨今においては極度の合理化思考の社会にあって、 青年たちは住民との連帯や強調、あるいは共存共栄の精神 を置き去りにしてきました。
そのため地域社会への情熱が離散して、まとまりのある郷土育成 の力が欠如してきたことは見逃さざる事実であります。
今こそ我々は、郷土愛を再認識し、自らの研磨を通じて、 友情を深め、明るい豊かな社会の建設に貢献せねばなりません。
いつの時代にも、青年には、明日の希望を高く掲げて前進し その収穫を次なる若者に手渡す責務があります。
そしてまた、新しい価値観を正当に評価していく社会を 創りだす努力も続けていかければなりません。
そこで向日市・長岡京市・大山崎町・二市一町の同志は、 このような理想社会の実現に大きく近づくため、 自己修錬・友情友愛・社会奉仕の基本理念のもとその持てる 力を終結して乙訓青年会議所を設立することになりました。
また、欺かる青年の採るべき道の指標を充たして余すところない 社会法人日本青年会議所並びに国際青年会議所に加盟することを決議するもので あります。
英知と勇気と情熱をもって、希望に満ちた豊かな社会を創造し、強いては未来の 日本を背負って立つ気概をもって前進するJAYCEEとして、栄光ある力強い 第一歩を標さんとするものであります。
1979年7月5日
乙訓青年会議所設立準備委員会
京都府長岡京市馬場見場走1-10
委員長 清水 誠一